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CIRPAS/白金台

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フランス料理
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群雄割拠の時代を迎えている料理系Youtuber業界、その中でも破竹の勢いで登録者数を伸ばしているGeorge氏が満を持して東京は白金にレストランをオープンしました。George氏は本名「吉田能」、渡仏中にドミニク・ブシェで修業をした後に帰国、ドミニク・ブシェ トーキョーでエグゼクティブシェフを務められたそうです。

お店は白金台駅から徒歩5分、大通りから1本入った静かなエリアです。因みに「CIRPAS」という店名は「Circulation」と「Passion」を組み合わせた造語だそうです。

店内はカウンターが8席と個室があるようです。18時半からの一斉スタートですが、多少早く来てしまっても中に入れてくれそうですね。オープンキッチンなので調理風景を見ながら食事を楽しむことが出来ます。憧れの吉田シェフを間近で見ることが出来て、年甲斐も無く興奮しちゃいました。

今宵のメニューはこちら。魚介系の食材が多いですね。コースが始まる前に吉田シェフが各ゲストに直接挨拶をしてくれます。最高か?

アミューズはウニと海苔のタルト、雲丹の下にはたっぷりと馬肉のタルタルが隠れています。海苔が使われているタルト生地はパリッパリの食感が素晴らしい。海苔も香り高く、どちらかというと昆布に近い様な印象を受けました。コースへの期待感が高まるスタートです。

ドリンクは折角なのでペアリングでお願いしました。シャンパーニュはテルモン、サステナブルを意識したメゾンだそうです。

毛ガニと根セロリのロワイヤル(洋風茶碗蒸し)、上にはアサリのエミュリュション(泡状のソース)が乗っています。毛ガニはクミンの風味が効いており、スパイシーながらも優しい味です。

こちらは産土(うぶすな)という熊本の日本酒を合わせます。この日本酒が超美味くて驚きました。

牡蠣のベニエ・ソースグリビッシュ。ソースグリビッシュはケイパーやピクルスを混ぜた卵ソースですが、こちらは茗荷と生姜がたっぷり入っています。大ぶりの牡蠣のプリプリ感と爽やかな風味のソースがたまらん。もっと食べたい!

合わせるワインはウベ ボデガスコタ45です。

「千葉銚子”牡丹海老” バターナッツ キャビア」は素晴らしい美しさ。こちらは吉田シェフが修行をしていたドミニク・ブシェのスペシャリテ「キャビアとウニを添えたオマールブルーのジュレ」を吉田シェフ流にアレンジした品だそうです。下にはバターナッツのパンナコッタ、上には甲殻類の出汁から作られたゼリーが乗っています。甲殻類のゼリーはコクがあるのにスッキリしている印象で、濃厚になりすぎがちな甲殻類の出汁をどうやってこういう仕上がりにするのか興味が尽きません。キャビアのコク・牡丹海老の甘み・サザエの苦みが相まって素晴らしい一皿です。

合わせるワインはモンラッシェ。

パンが美味過ぎワロタw焦がしバターを練り込んだパン(フォカッチャ?)なのですが、マジで美味すぎて驚愕。人生で一番美味いパンかもしれぬ。オリーブオイルはシェフがYoutubeでも使用しているICONOでした。

次の料理はトリュフを使用するとのことで、吉田シェフ自らプレゼンテーションをしてくれます。

完璧な火入れの帆立貝と甘さが引き出されたポロネギに濃厚なオランデーズソース(かな?)が合わさり、そこに大量のトリュフがががががが。

ワインはルモンのシュナンブラン。

お次もプレゼンテーション有り、桃の助という品種のカブだそうです。

「八丈島”金目鯛” トマト 桃の助」金目鯛は焼き上げる前に皮目に素揚げした鱗を付けて焼いてあります。トマトは何処に?と思ったら、トマトを10日間発酵させてスープにしてあるそうです。このスープが素晴らしく、どうすればこんなにコクが出るのかと思うほどにコクがあります。言われなければトマト由来とは思えません。また、スープにはアフリカンバジル?というハーブも使われているそうです。桃の助もサクサクとした食感と甘みが名脇役です。

グアルダヴァッレという品種のイタリアワインだそうです。ラベルが可愛い。

メインの前に蓮根のプレゼンテーション。加賀蓮根という品種だそうです。

「”元満さんの鹿” 加賀蓮根 柿のチャツネ」はコース開始時から丁寧に焼き続けていた鹿です。グラデーションが完璧な断面が美しい。この鹿はちょっと尋常じゃないですね、美味過ぎぃ!私は元から鹿肉は好きなのですが、これまで食べたどの鹿よりも美味しいと断言出来ます。火入れが絶妙過ぎる。鹿の旨味が溶けだしているソースもクリアな感じながら旨味が強いですね。加賀蓮根は鹿の臓物を詰めて焼いており、これだけでもメインを張れると思えるほどの存在感です。柿はあえてソースにはせず、チャツネにして添えることで味変として使えるのも個人的にポイント高し。

お腹に余裕があれば、とハヤシライスをいただきました。口の周りがペタペタする程にゼラチンが溶けだしたハヤシライスは、もはやハヤシライスを通り越してソースですね。もうちょっと食べたかった・・・

「”スーパーラフランス” ジャスミン コンポート」、スーパーラフランスとは機械で選別した糖度14度以上のラフランスのみが与えられる称号だそうです。ラフランスは頼りない食感の物が多く、それほど好みではないのですが、こちらのラフランスはしっかりとした食感もありつつ甘いので美味しいですね。ディルの香りも良い感じです。

「”紅まどんな” バニラ メレンゲ」はサクサクフワフワに焼かれたメレンゲの中にアイスクリームが包まれています。紅まどんなのソースも美味しいですね。私は一部界隈で紅まどんな好きで有名なので、偶然ながらもストライクど真ん中のフィニッシュでした。

お茶菓子は焼きたてのフィナンシェです。シンプルながらバターの香り高く、吉田シェフ手ずから淹れてくれるコーヒーと相まって穏やかなランディングでした。

年甲斐も無く著書「二つ星フレンチ元料理長が教える おうち格上げレシピ」にサインをお願いしたところ、快くサインをいただくことが出来ました。

帰る際もシェフ自らお見送りまでしてもらい、非常に素晴らしい時間を過ごすことが出来ました。今時の高級食材をやたらと誇るスタイルではなく、むしろ蕪や蓮根など普段は脇役となる食材をあえてプレゼンテーションして全面に押し出すスタイルというのは、きっと吉田シェフのコンセプトなのでしょう。偉そうなことを言えるほどフレンチを食べた経験もありませんが、吉田シェフの世界観を垣間見ることが出来た気がします。オープン直後ということもありオペレーション面では粗削りな感もありましたが、きっと今後良くなっていくと思います。春になるとまたメニューが変わるようなので、再訪が今から楽しみです。

ご馳走様でした。超おススメです。

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